早稲田の大敗という形で2022年度の大学選手権は幕を閉じた
今年の帝京に勝てるチームはなかったのではないか。
生半可なチーム構築や小手先の対応では頭一つ抜けた帝京には勝てない。
セットプレー、フィジカル、ラグビー頭脳の面全てで、高校ラグビーまでエリートとして入ってきてさらに大学の中で勝ち抜いてきたレギュラー陣が実践するのだから。
9連覇時に医療との連携をした身体つくり、スポーツ科学の点で帝京が一段大学ラグビーのレベルを上げたが、そこに関西勢、早稲田、明治が追いついてきて王者陥落した。
それは他大学が帝京に追いつくとレベルアップはイコールであった。
そして、今年帝京はもう一段ギアを上げている。帝京は王者陥落した間、その他大学が帝京に追いついて少し並走しているように感じている間に、さらに追いつかれないような高みへ登るために想像も出来ないような苦しい努力を続けていたのであろう。
世の中でうたわれているDX、帝京は守りのスポーツDXで9連覇をはたした、プレーや体調を見える化・効率化することで体を大きくしデータを上手く分析することで他大学と相当な差を生み出した。
ただ、それは他大学も模倣できる。
今彼らは攻めのDXに挑んでいる。
この領域は簡単には模倣できない、答のない難題を突きつけた形である。
次に早慶明筑波筆頭の対抗戦勢、リーグ戦勢、関西勢、どこが帝京をなぎ倒すか。
早稲田大田尾監督のコメントにあった。
なにか大きく振り切ったことをやらないといけないかもしれない。
このコメントに答えが凝縮している
この帝京を倒すという課題、帝京9連覇時のラグビーデジタル化に追いつくといったことと今回は大きく異なる。
デジタルのデータなどをもとにこれまでのやり方、過去をぶち壊し新たな創造が必須である。
今回は帝京の模倣や過去の延長線上での改善ではなく、各大学のオリジナリティーによる創造が必要である。
たとえば早稲田や慶應あたりは菅平での夏合宿をやめてクラウドファンディングなどで資金を集め、ヨーロッパやニュージーランド、オーストラリアなどで現地のチームに出稽古にいってフィジカル、マインドともに大きなチェンジをする、今までの日本の大学にはないオンリー1を目指すなどの試みも面白いかもしれない